2015年11月20日
僕がワームを使わない理由

僕がワームを使わないようになったのは今から8年前にさかのぼる。
その年、ボランティアで琵琶湖の清掃を手伝うことになった僕が目にしたのは湖底にうず高く積まれた白く変色してブヨブヨになった気持ち悪い物体の山だった。
釣りをしている人ならわかると思うがソフトルアーっていうのは(とくにゲーリーヤマモト系)水を吸うとどんどん染色剤を吐き出して白くなっていきその分だけ水を吸ってうどんのようにブヨブヨになる。僕が見たのはバサーの投棄したワームの成れの果てだ。
そのとき僕は、こんなに湖を汚してまで使う必要があるのだろうかと思ったのだった。もちろんワームを使うスタイルを否定するつもりはない。とくにお金のない中学生などにとってはワンコインで買えるワームというのは主戦力であるし、真冬のトーナメントでもワームが軸となることは理解できる。
だけども趣味でやっている大人は違うんじゃないかと思ったのだ。別に僕らはプラグが買えないわけではないし一匹の魚を釣り損ねたからといって生活が悪くなるわけでもない。巻物用のベイトリールも二ヶ月も節制すれば購入するのも容易だ。
そう思った時に、たとえボウズ逃れだとしても(むしろボウズ逃れだからこそ)湖や池や川に塩ビの物体を投げ捨ててまで釣る必要はあるかと考える。己の欲望を満たすために環境を犠牲にする。こんな考え方では釣りをする資格はないのではないかと思ったのだ。
たしかに最近のメーカーは良いワームチューブや生分解性の素材を作ってくれてはいるが大概のバサーはそんなの使わないわけだし、多くの製品が未だに塩ビ系の素材で作られている様では企業として「やるべきことはやってますよー」というアピールにしか見えない。
あとワッキーやネコリグの弊害も大きい。根掛かりでワームを残してしまうならまだしも、釣るためにわざわざちぎれやすいセッティングにしてワームをロストしても知らん顔ってどうなのと。アメリカ人見たく20ポンドのフロロでテキサスでもぶち込んでいくスタイルは良いのだがいくらなんでもフィネスとかは環境への配慮がなさすぎる。
上のことを考えたり色々な湖でのワーム禁止とかのことを受けると僕は自然とワームを買わなくなっていった。
最初の2年はボウズばかりだった。だけどしばらくするとワームを持っていかなくても釣れるようになってきた。そして今、僕は一切のワームを持たずにいるが坊主になることはほとんどなくなった。技術ではなく、プラグで釣れるバスを見つけるのがとんでもなく上手くなっていた。
誤解しないでいただきたいのだが、上でも書いたように僕はワームを使うスタイルを否定はしない。だけど腕に覚えのある上級者はできるだけワームを使わないようにしたら良いのではないかと思う。それこそチューニングなどでいくらでもワームの代わりのプラグは作れるし、なにより、ワームに頼っていても技術がそれ以上身につかないからだ。
Posted by ミンギス at 17:57│Comments(1)
この記事へのコメント
ワームの弊害が、特に日本で見て見ぬふりされるのは、
トーナメントで賞金を得るアメリカのバスプロなどと違い、
釣りやすいソフトルアーを売ってお金儲けをしたいだけの
「自称プロ」や「似非プロ」が多いからだと思います。
彼らはリグの説明や商品の宣伝はしますが、環境へのデメリットには
ほとんど触れません。メーカーは尚のコトです。
釣り番組などでは、むしろワザと細いラインを使ってカバーを狙い
ラインブレイクさせた挙句、悪びれもせずニヤニヤしていたりします
(K森氏など)
儲けたいだけというメーカーやプロ、それに乗っかる釣りたいだけのバサー。
みんな、釣りは好きだけど魚は嫌いなんですかね。
トーナメントで賞金を得るアメリカのバスプロなどと違い、
釣りやすいソフトルアーを売ってお金儲けをしたいだけの
「自称プロ」や「似非プロ」が多いからだと思います。
彼らはリグの説明や商品の宣伝はしますが、環境へのデメリットには
ほとんど触れません。メーカーは尚のコトです。
釣り番組などでは、むしろワザと細いラインを使ってカバーを狙い
ラインブレイクさせた挙句、悪びれもせずニヤニヤしていたりします
(K森氏など)
儲けたいだけというメーカーやプロ、それに乗っかる釣りたいだけのバサー。
みんな、釣りは好きだけど魚は嫌いなんですかね。
Posted by 古都のエテ公 at 2017年02月19日 22:16
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